雲雀丘地区の景観形成

1. 大大阪時代を背景としたブランドストーリーの構築　　　　　　　　　　　　　　　　
「大大阪の富が育んだ文化的な郊外」: 雲雀丘の邸宅群が、大大阪時代の成功者た ちが追求した理想的な暮らしの象徴であることを強調します。旧安田邸を「大大阪 を支えた経済人の邸宅」として位置づけ、当時の文化や生活の豊かさを伝えるシン ボルと 阪急電鉄の戦略的開発: 阪急電鉄の創業者、小林一三が提唱した「沿線住民に豊か な生活文化を提供する」という事業戦略と雲雀丘の開発を関連づけます。単なる通 勤路線ではなく、郊外生活そのものをデザインした阪急の理念が、現在の景観に繋 がっていることを明確にします。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
2. 大大阪モダニズムを体感する文化プログラム
 ライフスタイル・ツーリズム: 旧安田邸を拠点に、当時の暮らしを追体験できる仕 組みを作ります。例えば、「大大阪時代のおもてなし」をテーマにしたサロンコンサ ートや茶話会、邸宅巡りツアーなどを企画します。
 当時の生活スタイルと現代文化芸術との融合: 旧安田邸を拠点に、現代文化芸術を 展示する機会を作ります。
3. 歴史的価値の伝承 
歴史的知見の収集・整理: 旧安田邸の運営団体である安田邸プロジェクトにおいて、 当時の写真や資料、証言を体系的に収集・整理します。旧安田邸を中心とする邸宅 群における歴史的価値の正確な伝承を目指します。

これらの取り組みは、雲雀丘の景観形成が単なる「美しい街並みづくり」ではなく、大大 阪時代という歴史を背景にした「文化的景観の創造」であることを内外に発信するものです。 これにより、雲雀丘は独自の魅力を持つ文化的な住宅地として、持続的な価値を創造し続ける事が出来ます。